オフセットパラボラアンテナとは、主に衛星通信や地上通信に使用されるアンテナの一種です。このアンテナは、パラボラ反射器がオフセット(ずれた位置)に配置されていることが特徴です。一般的なパラボラアンテナは、焦点に送信または受信のための素子が位置していますが、オフセットパラボラアンテナでは、焦点が反射器の中心から外れた位置に設計されています。
オフセットパラボラアンテナは、反射鏡として回転放物面の回転対称でない部分を用い、開口面の外に一時放射器を設置したパラボラアンテナです。

この設計により、オフセットパラボラアンテナは、電波の主放射方向に、一時放射器、給電装置および支柱が存在しないため、これらによる遮蔽を回避でき、これらによる電波の反射もないので、サイドローブが小さくなります。
また、オフセット配置によって、アンテナのメインビームが地面に対してより高い角度で放射されるため、地上の障害物からの影響を受けにくくなります。
オフセットパラボラアンテナは、特に衛星通信やテレビ放送、無線通信の分野で広く使用されています。その利点として、広範囲な受信エリア、高い利得、及び障害物の影響を最小限に抑える能力が挙げられます。これにより、信号の品質や通信の安定性が向上します。