アレイアンテナとは、複数のアンテナ素子を特定の配置で組み合わせて構成されるアンテナの一種です。この配置により、指向性や利得を向上させることができます。アレイアンテナは、各素子からの放射パターンが干渉し合うことで、特定の方向に電波を集中させたり、逆に不要な方向への放射を抑えたりすることが可能です。
アレイアンテナの設計には、素子間の距離や相対的な位相、振幅の調整が重要で、これによって放射パターンを細かく制御することができます。この特性を活かして、無線通信やレーダー、衛星通信など、さまざまな分野で利用されています。
また、アレイアンテナには、線形アレイ、面状アレイ、円形アレイなど、さまざまな形状があり、それぞれの用途に応じた特性を持っています。特に、ビームフォーミングと呼ばれる技術により、特定の方向に対して信号を強化し、他の方向からの干渉を減少させることができるため、高度な通信システムにおいて非常に重要な役割を果たしています。