エサキダイオードは、特定の半導体材料を用いた二端子素子で、主にトンネル効果を利用して動作します。このダイオードは、主にシリコンやゲルマニウムなどの材料で作られ、非常に薄いpn接合を持っています。
エサキダイオードの特性として、逆バイアス領域での特異な電流-電圧特性が挙げられます。特に、一定の逆バイアス電圧を超えると、電流が急激に増加する現象が見られます。この特性を利用して、高速スイッチングや振動子回路、周波数変換などの用途に使用されます。
また、エサキダイオードは、通常のダイオードとは異なり、正方向にバイアスをかけたときの特性も独特で、負の抵抗領域を持つため、オシレーターや増幅器としての応用も可能です。そのため、通信機器や信号処理回路において重要な役割を果たす素子となっています。
このように、エサキダイオードはその特異な動作特性から、さまざまな電子回路において利用されている重要な半導体素子です。