「距離分解能」とは、主に無線通信やレーダー技術において、対象物との距離をどれだけ正確に識別できるかを示す指標です。この概念は、信号の時間的分解能に直接関連しており、特にパルス信号を用いたシステムにおいて重要です。
距離分解能は、発信されたパルスが対象物に反射して戻ってくるまでの時間を基に計算されます。具体的には、信号の送信から受信までにかかる時間を測定し、その時間を光速で割ることで、対象までの距離を求めることができます。この時、パルスの幅が短いほど、つまり高い周波数であればあるほど、距離をより細かく識別できるため、分解能が向上します。
距離分解能が向上することで、近接した複数の対象物を識別しやすくなり、通信や測定の精度が高まります。一方で、分解能が低い場合は、対象物が近接しているとその距離を正確に判断することが難しくなります。したがって、距離分解能は無線通信やレーダー技術の性能を評価する際に非常に重要な要素となります。